2017年5月12日 (金)

群馬県立館林美術館「京都のみやびとモダン」

1dsc_0299_11  珍しく平日休み。かつては渇望してやまなかったのに、今は扉一つ向こうに仕事をしている人がいると思うと落ち着かず、自宅でゴロゴロしていることができません。
 晩期とはいえ、藤の花でも見るかと「あしかがフラワーパーク」へ出かけてみたのですが、甘かった。平日だというのに、どこからこんなに集まったのかと思うほど、駐車場は車で一杯。そそくさと引き返し、群馬県立館林美術館で開催中の企画展「京都のみやびとモダン」を見に行きました。
 竹内栖鳳、神坂雪佳、堂本印象らの絵画がずらりと並んではいるのですが、知ったかぶりをかますと、代表作感はあまりないんですな。まあ、作品よりも「国宝」「重要美術品」といった立札の方をじっくりと鑑賞してしまう質なので、その手の表示がないことが物足りなかったのが本当の所です。
 工芸などは「人間国宝」作がかなりあったので、満足していました。
 ただ、ここも平日というのに暇人が割といて、自分のように孤独な暇人は静かだからいいのですが、夫婦とか友人同士とか、複数形の暇人がいると、何かと喧しくてかないません。常設展の動物像を一人静かに眺めていい気分になっていたのに、そこへまた暇人グループが現れて気分が台無しになっちゃって、1時間ちょっとで退散することに。
 ミュージアムショップに芯が7色の鉛筆が売っていたので、「まためい」たちへのプレゼントに購入。
 この後、昼食、書店で本探し、喫茶店で読書と時間を無駄遣いして、平日休みを過ごしたのでした。働いていた方がよっぽど疲れなかった気がします。

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2017年4月29日 (土)

これぞ暁斎@高知県立美術館

1dsc_0253  高知行きのことを上司に伝えると、建築に詳しい彼は牧野植物園の記念館(内藤廣設計)などを教えてくれました。かつては高知県立美術館にも行ったことがあるといい、ネットで検索してみたら、何と「これぞ暁斎」が巡回しているではないですか。
 東京のBunkamuraで開いているのをぜひ観たいと思いつつ、多忙で断念したのが、まさか高知で見られるとは。空港から高知市内へ向かうバスで、県立美術館に近い停留所で降り、歩くこと10分ほどで到着。さあ観ようとしたところで、栃木県にいる先輩氏から急に電話がかかってきたりして(急用ではなく、暇つぶしだった模様)、数分話してから改めて見学へ。
 それにしても、「代表作なき暁斎」だけに、鴉にしても動物絵にしても「これが一番」というのがなかなか挙げづらい。今回の展示作では「月に手を伸ばす足長手長、手長猿と手長海老」かな。
 1時間ほど鑑賞して、絵葉書5枚を購入。図録は重いので1dsc_0260 あきらめました。
 左の写真は、高知駅からはりまや橋に向かう目抜き通りにあるセブン-イレブン。なのですが、元はルイ・ヴィトンのショップだったそうで、乾久美子さんの設計とか。これも上司が教えてくれた情報なのでした。

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2016年2月14日 (日)

むかしのくらし展

1p1040840  朝の雨で多摩川ロードレースが出走取消になったとしても、これは見学しておこうと思ったのは、くにたち郷土文化館で開かれている「むかしのくらし展」です。
 矢川駅からロードレース会場に向かう途中、郷土文化館があったので、帰る途中に立ち寄りました。館の名称からこじんまりとした建物を想像していましたが、かなり立派な建築です。
 リーフレットによると、明治100年の節目だった1968年、国立第一小学校のPTAが少し昔の民具を集めて「くらしのあゆみ展」を開き、その11年後に国立市民具調査団が結成されて本格的な調査が始まったとのこと。
 僕が入学するはずだった年に、一小でそんな展示があったとは。遥か後の1995年、戦後50年のやはり節目の年に、自分の仕事としてこうした民具について調べた身としては、宿命的なつながり?を感じずにはいられません。それにしても、こんなに優れた調査があったことに行き当たらなかったとは、21年前の自分の未熟さに今更ながら恥じ入るばかりです。
 展示には、79年から行われた調査当時のカードもありました。これがまた、実に丹念に記録されており、関わった人々の真摯な思いが伝わってきます。
 火鉢とか練炭は見覚えがありますが、提灯やがんどうとなるとさすがに…。ミシンは母が使っていたのと同じタイプでしたが、展示品のSINGERがオリジナルで、家にあったジャノメなどはそのコピー商品だとのこと。
 ところで、郷土文化館でこれまでに行われた企画展の図録類が販売されており、この先いつ来られるのかわからないから、10冊ほど大人買いしました。学芸員の人もちょっとびっくりしたようでしたが、生まれ故郷を40年ぶりに訪ねたと話すと喜んでくれました。
 矢川駅までの途中にあったスリランカカレーの店で昼食をとり、立川に戻って中央線~東西線~総武線と乗り継いで帰宅。

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2015年12月16日 (水)

春画展

1dsc_1918  いつもより早く職場を出て、永青文庫で開催中の「春画展」を観に行きました。
 最寄駅の東京メトロ・江戸川橋駅から歩いて15分ほど。結構な上り坂なので、コートを着ていなくても入館直後は少々汗ばんだくらいです。
 浮世絵を見るのは好きでも、春画となると目にする機会はほとんどありませんでした。これだけの数の絵を一挙に展示するとなると、なおのことです。しかしながら…。
 何か会場の空気がおかしいというか、妙な居心地の悪さを感じてしまうのです。「笑い絵」などと呼ばれ、密かに眺めてはニヤニヤしているのが本来なのに、芸術作品扱いされ、自分を含めた来館者ほぼすべてが尤もらしい顔をして鑑賞していることが、そぐわない感じです。
 昨今のアダルトビデオも、100年ぐらいたったら芸術作品扱いをされて、しげしげと鑑賞されるのでしょうか。
 来場者は男女半々ぐらい。あまりいないのはおばあさん世代だけでしょうか。狭いくらいの会場ですが、皆さん熱心にご覧になるので、とにかく列が進むのが遅い。その分、こちらも熱心に見ているのですが、最後の方は飽きてしまいました。図録、貴重品だとは思うものの、4000円という価格とかなりの重さで購入は断念しました。

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2015年8月 7日 (金)

画鬼暁斎~幕末明治のスター絵師と弟子コンドル~

 東京は8日連続の猛暑日、ゲリラ豪雨の気配もないというのに、なぜ室内で働いていた俺にカミナリが落ちるのか?
 まあ、職場の避雷針としてお給金をいただいている身だから仕方ないけど、職場の天を荒れさせたのは俺じゃないんだぜ…。不条理な金曜日、せめてもの気晴らしに、三菱一号館美術館で開催中の「画鬼暁斎」を見て帰ることに。
 美術館近くのポスターにあったキャッチフレーズは「狂ってたのは俺か、時代か?」。(違うよ、職場の天だよ)と苦笑いしつつ、閉館までの1時間弱で観賞へ。
 この展覧会は昨年11月に受講した放送大学の面接授業「絵師・河鍋暁斎と幕末明治の画壇」で予告されていて、楽しみにしていたのです。暁斎の凄さは知ったとして、実際に作品を眺めるのはほぼ初めてですから。
 と言いつつ、まず驚かされたのは弟子のコンドルのほう。暁斎に弟子入りするほど日本の文化に入れ込み、日本人女性と結婚したのは聞いていたけど、夫婦で日本舞踊を演じていたばかりか、絵のほうもかなり巧みなのには驚かされました。「鯉之図」は師匠・暁斎の作品と、素人目には違いがわからないほどの出来栄えです。さすが「暁英」と画号を授けられただけのことはあります。
 肝心の暁斎の作品は、もう圧倒されるばかり。面接授業で教わった通り、どんなジャンルの絵も描ける「画鬼」だったことがよくわかります。歌川国芳や駿河台狩野派に学んだことで多彩な技法を身に付けたとはいえ、一人の絵師がこれほどバラエティーに富んだ作品群を残したことの凄さが実によくわかります。代表作がないのも無理はありません。
 じゃあ、この際、わが「暁斎の代表作」を決めちゃいましょう。迷ったけど、「二羽の泊鴉に山水図」にしちゃいます。
1dsc_1630 観賞順路の途中に「惺々狂斎画帖(三)」を拡大したパネルがあり、巨大な猫に仰天する男のポーズで写真を撮影することができる。こういう遊びのある美術展は珍しい。

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2014年12月18日 (木)

「ボストン美術館 ミレー展」など

1dsc_1312  2日続きでミニ忘年会。
 17日は東京中央郵便局のKITTEにある「博多もつ鍋 幸 とりもつえん」で同僚ら4人で。たった一人の愚か者のせいで職場が崩壊寸前に至った今年を振り返りました。参加者一人が遅れ、制限時間を30分ロスしたこともあってか、料理の出てくるペースが速い。我々も勢いで食べてしまったので、もつ鍋まで30分程度で平らげてしまい、あとは1時間ほど懇談に費やしたのでした。
 値段を考えればかなり上出来な料理で、女子率の高い店でした。かなりおなかが膨れたのは、短時間で食べてしまったせいかもしれません。
 KITTEのツリーは普段は白ですが、たぶん正時にBGMに合わせて色を変える演出になっていて、たまたま見ることができ、ラッキーでした(=写真上)。
 18日は、関係会社に出向中の盟友E氏と、有楽町駅ガード下の「炉端貝○」で。E氏が推奨したのは、向かいにある「馬かばい!」だったのですが、予約で一杯だったので、こちらにした次第。お目当ての馬刺しは出前で注文し、E氏とは競馬談義で弾んだのでした。
1dsc_1318  当方の終業は16時半で、E氏が出られるのは18時過ぎ。この合間に、三菱一号館美術館で開かれている「ボストン美術館 ミレー展」を鑑賞。夏の「オルセー美術館展」で「晩鐘」を見てから、ミレー熱が上がっていました。西欧絵画でも宗教画は知識がないのでわからないことだらけですが、労働を描いた絵は共感できる気がします。
 ミレー展をうたっているものの、「コロー展じゃないの」と思うほど、コローの作品が目立ちました。バルビゾン派としての紹介ですが、急いで観た者としては「ミレーはまだか」感なきにしもあらず。ミレーの作品では、目玉の「種まく人」もさることながら、初めて見た「馬鈴薯植え」もインパクトがありました。

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2014年9月16日 (火)

絵画の時間-24のエピソード

 仕事は15時半で終わり、夜の飲み会までの時間つぶしに、ブリヂストン美術館で開かれている「絵画の時間-24のエピソード」を見学。
 絵画に見え隠れする「時間」について、いくつかの作品に簡単な解説がされています。瞬間だったり長い経過だったり、ちょっとわかりづらいものもありましたが、最も印象的だったのはオノレ・ドーミエの「山中のドン・キホーテ」でした。サンチョ・パンサと共に騎行する2人の背景に描かれた薄明かりは「夕方」なのか「朝焼け」なのか。
 答はないものの、僕は「朝焼け」と見ました。どちらに見えるのかは、心理テストみたいなものかもしれません。
 18時からの飲み会は、またしても四谷「嘉賓」で。今月1日付で異動した後輩の慰労会で、気心の知れた5人の集まりだったこともあり、22時過ぎまで。紹興酒を調子よく飲んだせいで、帰りの総武線で幕張まで寝過ごしてしまい、帰宅は0時過ぎ。朝、家を出たのは5時半過ぎだから18時間以上、靴を履きっぱなしだったってことか。
1dsc_1108 小出楢重「帽子をかぶった自画像」ですが、何となく若い頃の欽ちゃんに似ている気がして、つい笑いそうになってしまったのでした。

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2014年8月23日 (土)

オルセー美術館展(その2)

 観劇の後は、兄貴2人の希望で国立新美術館で開催中の「オルセー美術館展」へ。
 うかつなことながら、千代田線の乃木坂駅と国立新美術館が直結しているのを初めて知りました。今までは六本木から10分ほど歩いていくばかりで…。よく見ると、美術館内にも「乃木坂駅方面」という表示がありましたが、ないと思い込んでいたから、そういう表示が全く目に入ってこなかったのでした。
 本展は1か月ほど前にも見に来ましたが、展示替えはありません。全く同じものを2度見るのは初めてでしたが、1回目では見過ごしていたことが結構あったことに気付きました。
 まず、目玉作品の「笛を吹く少年」の笛を再現した楽器の展示。これは会場の途中にあるトイレに立ち寄らない限り気が付きにくい場所に展示スペースがあるため、見逃している人は少なくないかもしれません。折角なら音も聞かせてほしいのですが、どうも音声ガイダンスを借りれば聞けるようです。
 「歴史画」のコーナーにあるジャン=レオン・ジェロームの「エルサレム」も、前回は風景画だと思っていたのが、よく見ると絵の右下に人(キリスト?)が磔にされた十字架の影が。
 本当に好きだったら、2度3度と見に来るのも大事なんだなと認識させられた次第。

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2014年7月19日 (土)

オルセー美術館展

1dsc_1060  「つながりの会」が終わった後、夜勤まではまだ時間があったので、国立新美術館で開かれている「オルセー美術館展」を観に行くことに。
 土曜日の午後だから混雑しているかと思いきや、拍子抜けするほどすんなりと観て回ることができました。「ゆったり」とは程遠いとはいえ、お目当ての絵だって長くても5分待てばじっくりと観賞できるくらいでした。
 目玉はマネの「笛を吹く少年」ですが、最も目を引かれたのはエリー・ドローネーの「ローマのペスト」です。天使に指図された悪魔が家の扉を槍で突くと、突いた回数だけその家から死人が出るといった主題で、神の怒りとしてのペストの恐ろしさを描いています。
 悪魔って天使の手下だったの?天使=善、悪魔=悪といった対立する存在だとばかり思い込んでいましたが、キリスト教の世界では必ずしもそうではないのかもしれません。
 やはり目玉の一つ、ミレーの「晩鐘」は出展されているのを知らなかったので、思いがけず出会った格好です。穏やかな時が流れる暮らしの大切さを感じさせてくれる絵で、見入ってしまいました。

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2014年7月 1日 (火)

超絶技巧!明治工芸の粋

1dsc_0962  映画が終わった後、出勤まで1時間半ほど余裕があったので、COREDO室町の向かいにある三井記念美術館で開催中の「超絶技巧!明治工芸の粋」を見に行きました。
 「ゴン」とガラスケースに額をぶつける音や、「お話はもう少し小さいお声で」という係員の注意を、この展覧会でほど聞いたことはありません。それくらい、見に来た人が「これ、どうやって作ったんだろうか」と驚くような「超絶技巧」による作品が並んでいたのです。「時間つぶし」で立ち寄ったのが悔やまれ、できることならもう一度、ゆっくりと見て回りたいと思ったものでした。
 感激ついでに図録を買おうと思ったものの、写真で見るとどうもインパクトが薄く、やめることに。決して高くて重いせいではありません。
 そういえば、最後の展示室に並んでいたのが「薩摩焼」。ここに大名行列を描いた茶碗があり、「超高速!参勤交代」を観てから来た者としては、いささか「怪電波」的な状況でした。

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