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2018年9月25日 (火)

渡辺淳一「花埋み」

 わが国の女性で初めて開業医試験に合格した荻野吟子は「埼玉県の3偉人」だそうですが、今の熊谷市にあった生家の長屋門はなぜか群馬県千代田町の光恩寺にあります。この謎解き記事を書くために、吟子の評伝小説「花埋(うず)み」を読みました。
 吟子の名を初めて知ったのは、高校を卒業する年のNHK大河ドラマ「獅子の時代」のガイド本でだったと思います。放映期間の4分の3は浪人中だったので、ドラマに吟子が登場したかどうか知りませんが、「学問の師にプロポーズされた」エピソードが紹介されており、妙に印象深かったのでした。
 「花埋み」にはその場面も描かれていますが、それを含めて次々とのしかかる試練とそれをはねのけ続ける吟子の努力と行動力に、ただただ畏怖するばかりでした。文部科学省上層部の息子を不正入学させていたばかりか、女子受験生に不当なハンディキャップを背負わせていた東京医大の問題が明らかになった時、読売新聞の夕刊コラム「よみうり寸評」が「東京で医院を開き、女性への偏見とも闘った荻野の訴えをどう聞くか」と突きつけていましたが、まさしくその通りと思わずにいられません。
 渡辺淳一の小説を読んだのはこれが初めて。正確に言えば、ごく一部だけを読んでのけぞるほど驚いたことがあります。
 それは1991年3月、読売新聞に連載されていた「うたかた」のとある回。それまでこの小説には全く目を通していませんでした。東京で地方版のレイアウトを担当していたある日、暇つぶしに偶然手に取った小説の小ゲラ(その部分だけを印刷したもの)を読み始めたら、それこそ目の玉が飛び出すかと思うほどの衝撃を受けたのでした。
 当時29歳だったし、似たような場面は官能小説で目にしていました。とはいえ、まさか全国紙の連載小説に堂々と…。ネタバレ防止のため、これ以上は控えておきます。

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