「隅田春妓女容性-御存梅の由兵衛-」
タイトル、一目で読めたらよほどの歌舞伎通でしょうね。「すだのはる げいしゃかたぎ-ごぞんじ うめのよしべえ-」だそうです。
平日休みで、例によってイープラスでディスカウントのチケットを入手し、朝から東武伊勢崎線「りょうもう」号で上京しました。北千住で半蔵門線に乗り換えるだけなので、太田から国立劇場は案外、行きやすいです。時間はかかりますが。
正午開演。自分の両隣は空席だったので、リラックスして観られました。後ろのおばはん軍団がやかましかったけど、幕が開いてからはおとなしかったのでよかった。
「今様三番叟」は能楽の三番叟をアレンジしたものの一つだそうですが、天下泰平を祈る三番叟に対し、平家の姫が源氏の白旗を見ようによっては弄ぶのは、何だかなあって気がしました。
30分の休憩があり、劇場3階の軽食レストランで中華風ビーフシチューをいただく。国立劇場に来ると食事は結局、これになっちゃう。
いよいよ「隅田春妓女容性-御存梅の由兵衛-」。正直言って、プログラム(筋書)とイヤホンガイドがないと、何が何だかわかりません。登場人物が多く、その人間関係が複雑なのです。
中村吉右衛門演ずる由兵衛は、遊び人の時の遠山の金さんみたいな人ですが、その正義の味方がやむにやまれず強盗殺人を犯してしまい、しかもそれが水泡に帰しかねないという、やるせない展開です。そのままでは終わりませんが、でも何か胸につかえが残る物語ではありました。
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